柔道弐段 No24

まず、この写真は、もちろん私ではありません。

適当に柔道の写真を持ってきただけです。

ただ、私も昔柔道をやっていて、弐段の免状を講道館からいただいてます。

柔道は、中学から大学までやっていたのですが、その成績にはずいぶん差があります。

中学時代はかなり強く、北九州市の市内大会では優勝の常連校で、そこの大将でしたから、

とても強く、他校からは一目も二目も置かれる存在で、メダルやトロフィーもたくさんもらってます。

高校時代は、ちょっと強いくらいで、目立った賞は取れなくなり、

大学になると、ごく普通の勝ったり負けたりの成績で、それも国公立の大学相手で、そんな感じで

私立のちょっと強い大学には、歯が立ちませんでした。

理由は簡単で、中学時代の私は他の中学生よりも体が大きく身長も175cm以上あり、(中学3年の最後には179cm)

相手を上から掴むようにして、力任せに技をかけると、面白いように勝っていました。

ところが、高校生になると相手もそれなりに大きくなって、なかなか技が通用しなくなり、

大学になると相手の方が大きいケースが増え、反対に上から掴まれたりするともう駄目でした。

体に合わせて、いろんな技を練習すればよかったのでしょうが、

下手に一度、得意な技を身につけると、それに頼ってばかりで、その得意技が通用しなくなった時には、

時すでに遅し、にっちもさっちも行かないようになっていました。

中には、練習していろんな相手に対して通用するように努力し、成功した人も大勢いますが、

私にとっては、それが自分の実力の限界だったのでしょうね。

でも勝ったり負けたりしましたが、今でも柔道をやっててよかったと思います。

そして、

柔道をやっていた時の一番の思い出は、高校3年の時に金鷲旗(きんしゅうき)柔道大会という、

全国から何百校も参加する大きな柔道の大会が地元福岡県であるのですが、

たまたま試合前に横に並んで入場するときに、どこかで見た体の大きな人がいました。

それが当時高校1年生の山下泰裕さんでした。

山下泰裕さんは、日本選手権9連覇やロサンゼル五輪で見事に金メダルを取った稀代の柔道家ですが、

高校生のころから有名で、私も顔を知っていました。

”ああ、こいつが有名な山下か。”と思い、こちらは3年生、そっちは1年生という単に年が上というだけで、

偉そうに「君が山下君か?」と声をかけると、律儀にも「はい、そうです。」と答えてくれました。

それ以来、私は山下選手をずっと応援していました。

山下選手は、もちろん体も大きかったのですが、私なんかとは大違いで、

将来は自分よりももっと大きい外国の選手と戦うことを頭に入れて、自分の得意技を磨いていました。

つまり相手が小さかろうが、自分の体が大きい事のみで勝つような強引な技はあまり使わず、

相手との組み手も基本に忠実に行っていたようです。

初めから目指すところが違うので、今この場で勝てば良いと言うのではなく、将来を見据えて今どうあるべきか、

そんなことを考えていたような気がします。

だから、私のように今だけでも簡単に勝てるならそれで良いと言うのではなく、

この技で大きな外国選手に勝てるのか、もっと強い選手に勝つにはどうしたらよいか、

何を鍛えたらよいのか、と努力し続けた結果があの栄光になっているのだと思います。

 

山下選手と私を比べるのは、月とスッポンみたいなものですが、これは大事なことで、

スポーツだけでなく、ビジネスにおいても同様のことが言えます。

ビジネスの上での得意技、すなわちビジネスで成功している方法、成功している商品(サービス)、

成功している市場、その他、今成功していることを得意技とすれば、

強い得意技があればあるほど、また、その技で上手く行けば行くほど、環境が変わって

それが通用しなくなった時に、対応が遅れたり、下手をすると取り返しのつかないことになる可能性があります。

柔道で相手の体が大きくなったことは、ビジネスで環境が変わったのと同じことです。

考えてみれば、175cmの中学生は、そうそういませんが、180cmの高校生、それ以上に大きい大学生は、

たくさんいることは容易に想像できます。 そうであれば、そのための備えをしておくべきだったのでしょうが

勝っているときは、何にも疑問に思わないものです。

今、ビジネスで上手く行ってることも、よくよく考えればこれから先の変化は当たり前に来るかも知れません。

でも、今が上手く行ってれば、そんなことは、なかなか考えづらいし、考えたくないものです。

今、あなたの仕事で上手く行ってることが通用しなくなったら、さあ、どうしますか?

優位性があったものが一瞬にしてお荷物になるケースは、世の中よくあります。

しかも、それは、

案外明日にも起こるかもしれません。

 

と、いい話をした後にお口汚しで申し訳ないですが、

「勝っているときは、何も疑問に思わない。」

この言葉で真っ先に思いつくのは、やはりギャンブルの事でしょうか。

勝っているときは、

負けるなんて微塵も思わず、このまま一生勝ち続けるんじゃないかと言うくらいに思考がストップした状態です。

そんなことがちょっと続くと、負けても、これは何かの間違いで、すぐに勝ち始めるはず!

と勝手に思い込んでしまう。

そうこうしている内に、おかしいと感じ始め、気が付いた時には時すでに遅し、

状況としては、にっちもさっちも行かない、最悪の状態。

いろいろ見ていると、勝った額が大きい人は負けた額も大きい、

「山高ければ、谷深し。」です。

しかし、私なんかは

「山低いが、谷深し。」勝つ額は少ないが負ける額は大きい。

以前のブログにも書きましたが、マカオのカジノ王と言われてるスタンレー・ホー氏が、

「カジノで勝つ方法はありますか?」と聞かれ、一つだけある、

「それはカジノを経営することだ!」と言ったようにギャンブルは基本プレーヤーが負けます。

それは、競輪・競馬・競艇・オートレース・パチンコ、宝くじ、等々もみな同じです。

さらに株も総和として証券会社の手数料分は、誰かが負担するわけで、その分は売り買いした人たちの損です。

これだけ冷静に判断できるのに、やっている最中は見えないんでしょうね。

ビジネスものめり込んでいる担当者は見えないかもしれませんね。

 

スポーツもビジネスもギャンブルも勝ち続けることは無い、と言うことを前提に

楽しく、有意義な人生を送りましょう。

と言うのを今回の結論として

次回また、10月30日くらいに更新したいと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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