世界の・・・No.189

最近、世界で活躍する日本人が増えたように思います。この間のWBCで活躍した大谷翔平やサッカーの三苫や久保、バスケトボールの八村、ゴルフの松山など特にスポーツ界では、多くの人たちが世界を相手に活躍しています。スポーツ以外でも、世界のクロサワなど、とびぬけた活躍をした日本人の名前には、必ず”世界の”と言う修飾語が付くようになりました。その中の一人が、今から35年前の1988年に「ラストエンペラー」でアカデミー作曲賞を受賞し、一躍”世界の”と言う冠を名前の前につけられるようになった坂本龍一氏でした。ラストエンペラーは、ストーリーや壮大な歴史観を感じる演出の見事さに加えて、”世界のサカモト”の音楽ゆえに完成度が一挙に高まった作品と言えるのではないでしょうか。また、戦場のメリークリスマスのピアノの旋律は今聞いても耳に心地よく響きますし、その坂本龍一を一躍有名にしたYMOのテクノサウンドも当時は世界に驚きを与えました。そのころ、日本発の音楽が世界を席巻することなど、ほとんどなかったので誇らしげな気持ちになったのを覚えています。YMOは1978年に結成、1981年には解散し、途中何度か再結成しましたが、2007年5月にヒューマン・オーディオ・スポンジと言う名前(当時YMOと言う名は、版権等の関係だと思いますが使えなかった。)で久しぶりのコンサートを開きました。その趣旨は、Smile Together Projectと銘打って、コンサートの売上は、全て「がんの子供を守る会」に寄付する、と言うものでした。このコンサートを機にYMOが活動を活発化させるわけですが、実は、このコンサートを主催したのは、当時、私が勤めていたニッセンでした。たまたま、仕事の関係で高橋幸宏さんのお姉さんと知り合い、彼女の発案で「YMOを再結成させて、世間をあっと言わしましょう。ただ、社会的な意義がないと幸宏たちは、OKしないわよ。」と言うような発言がきっかけでこの試みがスタートしましたが、途中、費用や彼らのスケジュール調整、何と言ってもYMOの3人が納得しないと再結成などできません。実現にはいくつかのハードルが待っていました。ちょうどその時、ニッセンでは、飛行船で日本縦断し各地で「がんの子供を守る会」と連携して、チャリティ活動をしていたこともあり、「再結成コンサートにかかる費用は全額ニッセンが負担しますが、売り上げは全て、ガンの子供を守る会に寄付しましょう。」と提案し、実現にこぎつけることができました。最後は3人もその趣旨に大いに賛成してもらい、いろいろと考慮してもらったように記憶しています。写真は、その終了後、打ち上げの席で主催者代表としてあいさつすしているところです。後ろにいるのが、左から細野忠臣、高橋幸宏、坂本龍一の各氏です。コンサートは久しぶりの3人そろい踏みという事もあり、開催前からマスコミ各社に取り上げられ、チケットは発売と同時にあっという間に売り切れるほどです。もちろん、当日は超満員で、会場はMAXに盛り上がりました。私も生で(当たり前ですが)、しかも一番いい場所で聞かせてもらい、素晴らしい感動と本当に良い思い出をいただきました。特に印象に残っていることは、打ち上げの時のあいさつで、私の次にガンの子供を守る会の会長さんがあいさつしたのですが、大分ご年配で、YMOのことを正確に覚えておらず、「えーと、何でしたかね?」などと言ったものですから、それまで、ちょっと気難しい顔をしていた3人が同時にずっこけて会場に笑いが響いたのを覚えています。そのYMOの内の二人、高橋幸宏さんと坂本龍一さんが今年、71歳と言う若さで亡くなりました。まだまだ活躍できただろうにご本人も、さぞ残念だったと思います。世界のサカモトや世界のYMOと言う先駆者がいたことで、これから先も音楽界で多くの日本人が活躍し、その名前の頭には「世界の・・」と言う修飾語が付くことでしょう。そして、そのたびに、彼らYMOの音楽や功績は永遠に語り継がれるのだと思います。 ご冥福をお祈りします。

 

(あとがき)

今思えば、当時、ニッセンもよくやったなあ、と思います。もちろん費用も大変でしたが、それ以上に、社員のみんなは、このコンサートに限らず、飛行船プロジェクトなどでもずいぶん頑張ってくれました。忙しい中、全国のチャリティイベントに駆り出されたり、自分の仕事が終わった後に時間を取られたり、大変だったと思います。ただ、やっているみんなの顔は、それはうれしそうな顔で生き生きしていました。人間やっぱり、「世のため人のため」に何かするという事が好きなんだなあ、と思います。当時かかわった人たちはみんな、胸を張って「よい事をしたなあ。」と言ってよいのではないでしょうか。本当にいい思い出です。 今回は少し早く更新しました。次回は20日くらいに更新します。

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