このブログでも何回となく、”幸せ”って？と自問自答しながら、まあ、生きてるだけで幸せかな、などと思っていました。ところが、この間、大分に行った時に4年ぶりに恩師のY先生に会い、「なるほど！」と感じたことがありました。恩師と言うと人徳があって、誰からも尊敬される、学生が仰ぎ見るような人を想像しますが、この恩師は、全然偉そうなところがなく、見た目は風采の上がらない（失礼）普通のおっちゃん、見栄や外聞など全く気にしない、学生のアパートに連日来てはマージャンや囲碁をして帰り、学生と同じ感覚で、とても立派な大人には見えませんでした。生き方も何かひょうひょうとして、柳の木が風にあらがうことなく受け流しているような感じです。それから、50年近くがたった今でも全く変わらず、大分に行くたびに一緒に食事をしてマージャンをする関係ですが、今思うといろいろ影響を受けているのかな、と感じるところもあります。例えば、私が常々、人との付き合いは、「来る者は拒まず、去る者は追わず。」だと言ってるのですが、これなんかもY先生の生き方そのもので、今でも「俺は、人に何か誘われて断ったことがない。」と言ってますし、他人を否定することがありません。そんなY先生が、この間会った時に、ぼそっと「あのな、人生で幸せになろうとしたら三つ条件があるんや。」と言い出しました。今までにも聞いたことがあるのかも知れませんが、今回は、何か新鮮で思わず、「へえ～、それは何ですか？」と聞き返すと、「一つ目は健康やな。何するんでもまずは健康。」・・・（私の感想は、「まあ、普通やな。」）「二つ目は、適度な経済力。大金持ちでなくても金の心配せずに普通に暮らせる経済力は必要。」・・・・（これも普通やんか）そして、「三つめは、自由や。」・・・・（？と思い問い返しました。）「自由って何ですか？」Y先生；「健康で金があっても自由がなければ。何もでけんし、幸せにはなれん。」「自由とは、大きくは自由な国（体制）に住んでること。言いたいことが言えて、やりたいことができる。これがない国の人たちはいかに不幸か。」「それから、個人としての自由。ある程度個人として自由に動けるか、大きな制約がないか。これは大事なことや。」「会社のしがらみ、立場のしがらみ、家族のしがらみ、そして、時間がない、などから、何か好きなことをやりたくてもできない人が多いもんや。」「その点、わしは自由やで。」といつもの笑いながらしゃべる口調で説明します。「先生は昔から自由でしたからねえ。」と合の手を入れながら、そう言えば、先生は結果を気にしない人で、人にどう思われようが全く介しない人でした。「結果がどうのこうのと、分からんうちから気をもんでもしょうがない。」「人に良く思われたいとか、こうしたら、みんなどう思うやろか、なんて考えてたら何もできへん。」→（先生は京都生まれなので、いつも関西弁です。）「だからな、自由に選挙できる事なんかも大事なことやで。それすらできへん国が仰山あるがな。」としばらく自由談義をしましたが、久しぶりに会って何か大事なことを再認識したように思います。「なるほど、自由か。」今更ながらですが、確かに自由って大事ですよね。空気みたいなもんで普段はその重要性に気づいていませんが、もし無くなったとしたら、これはえらい事です。ひょっとすると三つの中でも最重要な項目かも知れません。そんな当たり前のことを今回、再認識させられました。これから先も、小さな自由から大きな自由まで、自由を謳歌しながら、やりたいことをやって行こうと思います。皆さんもぜひ、自由を感じながら生きていってください。
（あとがき）
Y先生は御年82歳ですが、食事の後、結局、夜の2時までマージャンしていました。あまり疲れた様子もなく、「そろそろやめましょうか？」と言うと「あ、そうか。」と、まだまだやりたそうな感じでした。人間、好きなことをしている人は年取らんもんやな、と感じます。という事は、好きなことをあまりしない人は、年取るのが早い、という事でしょうね。みなさん、好きなことを遠慮なくやっていますか？ 私は・・・・・・・やっています！
では、次回は6月10日ころに更新します。