ゲーム亡国論 No27

まあ、なんと大げさな時代錯誤のタイトルだ、と思われた方も多いと思いますが、

国内のゲーム市場は、あるデータによると2017年度で1兆6千億円もの大きさだそうです。

しかも、そのうちの1兆2千億円はオンラインゲームで、その勢いは年々大きくなっています。

オンラインゲームで1兆円強なら、日本人平均で一人年間1万円くらい使っていることになりますし、

元々私のようにオンラインゲームをしない日本人もいますので、

日本人の50%がオンラインゲームをするとしたら、一人2万円使うという計算になります。

私の周りには、そんなに使っている人は見当たらないので、どこにいるのか、と思っていたら、

私の知人でゲームソフトを作っている会社の人がいて、こそっと教えてくれました。

「オンラインゲームは、ほとんど無料で楽しむ人が多いんだけど、1000人に一人とか、1万人に一人とか、

めちゃくちゃ使う人がいて、月に500万円とか使うんですよ。

月に500万円って、何が悲しくてゲームにそんなに使うのか、

他に使い道あるやろ!

「うそや~。」と思ったけど本当だそうです。

月に500万円、年間で6千万円使う人が1万人に一人いれば、他の人が全然使わなくても平均は6000円になります。

そう考えると、一人2万円でも統計上は、全然おかしな数値ではないですし、

業界規模が1兆になるのも理解できます。

ただ、その1兆円って、モノの売り上げの1兆円とは違って

なぜか、すごく軽い感じがしますね。

それは、

なぜかと言うと、ゲーム業界の人には全くもって申し訳ないですが、ゲームに使うお金は、その売り上げが上がっても

経済効果が循環せずにゲーム会社に留保されてしまいます。

例えば、モノが売れたら、売っている小売り、作っているメーカー、その原材料メーカー、モノを動かす物流も

あらゆるところで売り上げが上がることのメリットを享受できますが、

(その点では、ゲーム機などのハードが伴うものは、モノとしての経済循環はできるので、オンラインとは

異なるかもしれません。)

それに比べ、オンラインゲームの売り上げが上がったからと言って、

配信元のゲーム会社以外は、あまり恩恵を受けませんよね。

モノの売り上げの1億円と1兆円では、1万倍の数量が動くわけで周りへの経済効果も1万倍ですが、

ゲームの場合、1億円も1兆円もゲーム会社以外は、効果と言っても何ら変わりはありません。

それから、

お金の事だけでなく、ゲームに費やす時間は無料でやっている人も含めて相当な時間を費やしていますが、

生産物もなく、国にとって大きな損失のように思います。

同じゲームでも囲碁や将棋などの昔からあるものは、戦略や戦術を磨く道具として大いに役に立ったそうです。

現に私がニッセンの社長だったころ、有名な取引先のトップの方で碁をたしなむ人は、何人もいて

異口同音に「碁は大局観を養い、戦略の勉強になって経営に役に立つ。」と言われていました。

今思えば、ほとんどの方は、”名経営者”でした。

このようなゲームは、本を読んだり、勉強するのと同じことですので、価値も生まれ、知的財産として後に残りますが、

果たして、オンラインゲームで大局観や戦略が鍛えられるのでしょうか?

こんなことを言うとゲーム関係者や愛好者の方から、袋叩き似合うかもしれませんが、

このまま、さらに大きな金額がオンラインゲームに投下され、多数の人が多くの時間を消費することになれば、

ただでさえ、少子化で国力が衰えることが予想される日本の将来に暗い影を落とすように思います。

 

と、

いかにも自分はゲームと関係がないという感じで書いてきましたが、

実は、私も今から30年くらい前に当時のプレステ4で「三国志」や「信長の野望」をやって、

夜中ずっとやるもんですから、寝不足と体調不良になり、帯状疱疹になって動けなくなったことがあります。

と言うことで、それ以来ゲームを封印してたのですが、今年の春にまたやり始めて、

嫌な予感がしていたのですが、

何のことはない、それ以来、結構な時間をゲームに使う始末。

情けないけど、それだけ面白いのは確かなので悔しくて、タイトルを「ゲーム亡国論」にしました。

まあ、ゲームに逆恨みですね。

 

結局、ゲームだろうが、ギャンブルだろうが、

人を虜にする誘惑は山ほどあります。

ついつい、夢中になって、のめり込んでしまう。

そんなことをしている時は、本当に時間を忘れてしまうくらいです。

人生すべての時が、”時間を忘れてしまう”ように楽しければいいですが、

「仕事」と聞くと、ほとんどの人が、え~っと考えてしまいます。

なぜでしょう?

たぶん、仕事=嫌なもの、と考えている人は、

やらされ仕事で目的も目標も成果も明確でない場合が多いようです。

ゲームでも単に右のものを左に持っていくだけ、目的も勝ち負けも何もないゲームなら、

一つも面白くないですよね。

仕事でも、何のためにするのか、という目的が理解できたら、工夫が生まれます。

そして、目標がはっきりわかれば、そこに行こうというやる気が出てきます。

自分で新たに工夫して、やってみたら、目標に近づいたり、今までよりも早く良いものが完成したら、

それなりにうれしいものです。

さらに今までよりも早くなったり、良いものができたら、自分の報酬が上がる、と言うことになれば、

さらに面白みは増します。

一定のルールの中で工夫して、目標を達成し、それによりお金が入る。

こんなゲームがあれば、面白くて仕方ないと思いませんか?

実際のゲームには、お金が入ることはありませんし、ギャンブルはお金を持っていかれるリスクがあります。

でも、毎日の仕事で、何のためにするかという目的、

どうなったら”上がり”なのかと言う目標、そして勝った場合に

どれだけお金が入ってくるのかという明確な報酬制度、

これらをはっきり決めたら、仕事もゲーム感覚で楽しめるのではないでしょうか?

仕事をゲーム感覚でと言うと不謹慎ですが、仕事が楽しいと言うことになれば、

人生、こんなに素晴らしいことはありません。

仕事をしているみなさん、上司の方と話をして

「自分の仕事の目的」を明確にして「目標数値」をいつまでに達成するか、の取り決めをする、

そして、それができたら「いくら実入り(報酬)があるのか?」

この3点をはっきりさせることができれば、明日からでも仕事が

ゲーム以上にギャンブル以上に楽しくなります。

すぐにできなくても、この3つを意識して仕事に取り組めば、今とは違う気持ちになると思います。

やってみる価値は、ありそうですよ。

 

さて、

今回、オンラインゲームの悪口を散々言いましたが、

それだけ人々を虜にする日本のゲームには、世界でも負けない素晴らしさがあるわけで、

それをもっと活かす方法は、他にないのか!

そう考えていると、

ありました。

例えば、

ロシアの若者のハートを掴んで離さないような魅力のあるものを国を挙げて開発する、

それをもちろん無料で、しかも本来有料であるアプリも国策で無料にし、

ロシアの若者が、完全に、はまるようにして輸出する。

それが広がったら、次から次へとさらなるアプリを無料で配布し、

やがて、ロシアの若者たちが、そのゲームにはまって、仕事をしなくなりロシアの生産性が落ちた時、

プーチン大統領あたりが、

「頼むので、日本のゲームソフトをロシアに入れないでくれ。」と頼みにくるでしょう、

 

その時こそ、

すかさず、

「いいでしょう。その代わり。」

「日本古来の領土である北方領土を、返してくれ!」と言えば、

上手く行くのではないでしょうか?

・・・・・

無理かなあ。

無理だろうなあ。

まあ、無理かも。

・・・・・

「そんなもん、無理に決まっとるわ。しょうもないこと言うな!」

 

すみません。

 

やっぱり「ゲームで亡国」を考えるのではなく、

「ゲーム感覚で興国」と行きましょう。

 

では、次回は10月30日あたりです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サイトメニュー

・ホーム

・ 事業内容

・ 代表者略歴

・お問い合わせ

・ブログ(勝手に一言)

・リーダーの皆さんへ

・若い人たちへ

株式会社SSプランニング

メール:samura@ss3648plan.com

2023年9月現在の関係先企業

・株式会社ファーマフーズ

(東証プライム)取締役

・株式会社アクトプロ 顧問

・株式会社光陽社

(東証スタンダード) 顧問 

・株式会社官民連携事業研究所 顧問

・薫風舎 顧問