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唐突に難しい問題を取り上げてしまいました。北方領土については、ご存知の通り、日ソ時代からの日本とロシアにとっての大きな懸念事項です。なかなか前に進まない現状に、島で生まれ、故郷をなくした人たちの悔しさは、いかばかりかとお察しするところです。
そんなシリアスな状況の中、私の考えを勝手に一言述べたいと思います。まず、今のように「4島全て元通り返せ!」と言うのは現実的に非常に難しいことは、政府も国民も否が応にも認めざるを得ません。ただ、国民感情としては、元々日本の領土じゃないか、なぜ勝手に進行してきたロシア(ソ連)に占領されたままにしておく必要があるのか、と言う気持ちはぬぐえないし、面子があります。ロシアもロシアで今まで70年以上生活してきた土地を急に元に戻せと言われても承服できないでしょう。だからと言って、日ソ共同宣言を締結すれば色丹と歯舞群島のどちらかと言うと小さい2島を返すことで、決着がついても納得感はありません。(二島だけでも良しとせねばならないと思いますが。)
そこで提案です。まず、4島は全て日本に返す。 「そんなもん無理に決まってる。」←その通り。なので、「4島は全て日本に返す。」が、択捉と国後は100年間ロシアに租借権を認める。従って、択捉、国後の主権は租借の間はロシアにあるが、択捉と国後では自由貿易を認め、タックスフリーにして、香港のように経済の発展を図る。特別に、日本からはパスポート無しで自由に行き来できるようにし、観光客の誘致と北極航路の起点として国際的な価値を高めていけば、ロシア経済にとっては、大きなインパクトがあるし、日本にとってもヨーロッパとの通商の一部が北極航路に変われば、地球の南を回るより距離も近く、スエズ運河近辺の政局不安定な箇所を避けて通れるわけで、積極的な投資をする価値が出てくる。(北極航路は、夏の一時期しか使えないが、大型砕氷船の活用や技術の進歩で可能な期間は伸びる。)そうして、択捉・国後は土地も広く、香港・マカオ以上に経済・観光拠点として発達することになる。また、主権が戻るのは、面積の小さい歯舞、色丹だけになるが、2島は、完全に日本領土として日本側が活用する。特に歯舞、色丹の周辺の海は巨大な漁場になっているのでそれだけでも、大きなプラスになる。
そうすると、面子の問題も解決し、ロシアと日本の経済発展、さらに北方4島の繁栄が図れ、一石三鳥、にも四鳥にもなって、万々歳! と言う結果になると思うのですが、みなさん、どうでしょうか?大したことない?そうかもねえ。
択捉と国後が自由に行けるようになり、そこにカジノやコンベンションを行える大型リゾートホテルを作り、世界各国の料理が食べれるようになったり、スキーも長い期間出来、有名なテーマパークなどもできれば、北海道、択捉、国後の観光は、旅行社のパンフレットによくある、「香港、マカオ魅惑の旅」みたいな感じで、「北海道、択捉、国後、豪華絢爛の旅」と言うことで、インバウンド客もさらに呼べて、地域の活性化につながると思うけどなあ。(単にカジノに行きたいだけ? かも知れませんが・・・)まあ、いろいろ言いながら、どうなるのか、と興味深く見守っている北方領土ですが、最初は正直なところ、歯舞、色丹の地図を見ると面積が小さく、2島返還と言っても面積割合は5%しかありません。こんな小さいところを・・・・と思っていたのですが、新党大地の鈴木宗男氏が、「歯舞、色丹は確かに面積は小さいが、海を考えたら、択捉、国後に劣らない領土である。」と言っており、「うん、なかなかいいこと言うな。」「なるほど、そうか。」と思った次第です。
鈴木宗男氏の名前が出たついでに、日本のシンドラーと言われた、杉原千畝(すぎはら、ちうね)さんですが、彼は戦後外務省から抹殺された存在でした。リトアニアの領事時代、ヨーロッパのユダヤ人に最後まで国の方針に逆らいながらビザを発行し、6000人の命を救った素晴らしい日本人です。しかし、戦後外務省は、そのことが国の指示に従っていなかったとして、名前すらない存在と言う見解、実際には、杉原千畝は海外の人たちからは、SUGIHARA SENPOと呼ばれており、問い合わせがあった際に、「SENPO? そんな名前はない。」と答えていたらしい。その、抹殺されていた英雄を世の中に出して、外務省の非を詫び、名誉を回復したのが、鈴木宗男氏だったことは、あまり知られていません。辻本清美に疑惑の総合商社と言われた人ですが、人の功罪は一面だけでは判断できませんね。
まずは、北方領土問題、何らかの進展があってほしいですね。。