継続は力なり No.92

「雨だれ、石をも穿つ。」小さな雨のしずくでも長年の間には石に穴をあけることもできる。という故事ですが、確かに事をなすためには、何事も根気よく続けなくてはなりません。

先回ブログに書いた安倍政権も8年近い長きにわたって継続したことは、大いに称賛できますし、京都の企業など100年以上続く企業もまたしかりです。スポーツ選手、工芸家、その他この道の達人という人は、何らかの、人にはできない長年継続した努力があります。だから、その結果が「一芸に秀でる。」ようになるわけで、一朝一夕では、なかなか物になりません。 そうとは分かっていても我々凡人は、「一大決心して」何かに取り組み、結局続かず、「や~めた。」と投げ出すのが落ちです。「仕事で新たなことに挑戦しよう。」「明日からタバコやめよう!」「明日からダイエットしよう!」「今年こそ資格を取ろう。」「酒を控えよう。」「もうギャンブルはやめた。」、私もいろんな事をちょっとやってはやめて、なかなか物になりません。まあ、その中でちゃんと継続しているのは禁煙でしょうか。この禁煙のきっかけが面白く、何かを続けようと思う人には参考になるかもしれないので、少し話をしますと、それは30を超えたくらいの年でした。それまでは一日にセブンスターというタバコを100本吸ってました。今考えるとひどいヘビースモーカーで、指の先はヤニで色が変わるくらいです。しょっちゅう咳をして、どう考えても体に良くない。ある時、のどが腫れて水も飲めない、もちろんタバコも吸えない、結局2日ほど吸えなかったのですが、その時「今まであれだけ吸ってたのに2日も吸わなかった、すごい、じゃあ、もうちょっと記録を作てみるか。」と何気なく禁煙を始めました。どうしてもやめないといけない理由があるわけでもなく、そんなに長く禁煙をするつもりもなかったので、ポケットにはいつものようにタバコを入れて、いつでも吸えるようにしていました。ところが、5日経って10日経つと単にタバコを吸わなかっただけなのに「俺はすごい記録を作ってるのかも?」と勝手に興奮し、「よ~し、もう少し記録を伸ばそう。」と禁煙を続けた結果、ひと月が経ち、二月が経ち、一年、10年、そして35年です。この”記録を作るというモチベーション”は結構強力で、例えば30年位前に1か月で10Kg体重を減らしたことがありましたが、その際も毎日グラフに体重を記し、毎日減っていく数値を見ると「よ~し、頑張って記録を作ろう。」とやる気が出てきたことを覚えています。

その時のことを思うと、何かを始めるのは、大上段に構えて「さあ、何が何でもやるぞ!」といきり立つより、なんとなく始めて、期間も永遠になどと考えず、3日間だけとか、1週間だけとか、期間を区切ってやってみる、そうすると、その期限を切った時までの成功がうれしくなって、もうちょっと続けてみるか、となりますし、その内、苦しい時が来たら、「せっかく作った記録が途絶えてもいいのか?」、と自問自答すると結構続けられるような気がします。人間、ずっとしないといけない、とか逆に、ずっとしてはならないと考えると、「無理。」と思ってしまいますが、3日だけ、1週間だけは結構できるものです。以前ブログにも書きましたが、生涯一度もマラソンで途中棄権したことのない君原健二さん(メキシコオリンピックで銀メダル獲得)が、言ってましたが、「私はマラソンを走るとき、ゴールのことを考えると先過ぎて、とても走れません。だから、あの曲がり角まで、あの電信柱までがんばろう、と思って走りました。その結果がゴールまで走れたのです。」何かを続けようと思うのは本当に大変ですが、期限や区間を区切りながら、まずはあそこまで行こうと頑張ることの繰り返しが長続きの秘訣のようにも思いますね。

今、私は毎日の日課にしていることが二つあります。一つは、毎朝顔を洗うと、洗面所の上や鏡、水道のカランやシンクをきれいにすること。そして、毎朝の筋トレです。洗面所をきれいにすることは、もう数年やっています。別に大したことでもないし、手間もかかりませんが、何となく気分がキリッとします。筋トレはコロナで自粛するようになってからですから4か月くらいですが、毎朝、スクワットと相撲のシコとダンベルの上げ下げをやっています。ほんの10分間くらいのことですが、体はうそをつかないというか、筋肉はいくつになっても鍛えれば強くなるようで、少しずつましな体になってきた感じがします。

こんな些細な筋トレでも、例えば二日酔いの時に朝起きると、「今日はしなくてもいいか。」と頭の中で怠惰な虫がささやきます。そのたびに「せっかく今まで続けたのにもったいないぞ。」というモチベーション君が助けてくれてまだ続いています。私の日課など大したことはありませんが、日々責任ある仕事をやっている方は、毎日の欠かさぬ精進が大きな実を結びます。

でも、何かをやる時に、これからずっとと考えるとまず、「しんどい!」、そんな気持ちが先に立ちます。いろんなことや人に立ち向かうことも同じで、またやられる、やってもやっても思い通りにいかないし、また負けてしまう。そんな時、永遠に負け続けると考える前に「もう一回だけ挑戦しよう。」「ずっとは無理だが、やれるところまでやってみよう。」そう気持ちを切り替えて挑んでいけば、雨だれと同じで、いつか石に勝つ時が来ます。ただ、雨だれは自分の意志で天から落ちるわけではないので、黙っていてもずっと同じことができますが、人間のやることは意志が絡むので、黙っていては何もできません。

だからこそ、3日間だけとか、もう一回だけ、と意識して、まずは小さな勇気で一歩行動に移さないといけないのでしょうね。

 

と言いながら、次回あたり、「実は筋トレやめました。」と言うかもしれないと心配していますが、

9月20日ころまではと、期限を設けて、何とか筋トレを続けます。

 

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