「気合が入ってないんちゃうか！」、私が若いころ、結構聞いた言葉です。誰からかと言うと、たびたびこのブログに登場するニッセンの創業者、川島達三元社長です。会議で「売り上げが計画を下回りました。」と言うと間髪を入れず、「気合が入ってないんちゃうか！」商品の原価率の話をすると、「こんな原価をそのままにしてるのは気合が入ってない証拠や。」何かあると「気合が入ってない。」しまいに風邪をひいたときに「佐村君、風邪か？」私「はい、そうです。」すかさず、「風邪・・？気合が入ってないんちゃうか！」と一言。まあ、うまく行かないは、ほとんどが気合の有り無しが原因と思ってるのか、と感じるほど何かにつけ言われました。しかし、最近のニュースを見てると、本当に「気合が入ってないんちゃうか！」と思わず言いたくなるようなことが多すぎます。まずは、写真の国会議員が自粛期間中に銀座ではしご、まさに気合が入ってないとしか言いようがないですね。気合と言うと単なる根性論に聞こえますが、分解してみると、”一部の隙もないように気を配って全力を尽くす。”ことだと思います。国民に我慢をお願いしている中でこのような行為を見ると、この人たちが国会議員としての職務に一部の隙も無いよう気を配り全力を尽くしているとは到底思えないですね。一方、軍によるクーデターが勃発したミャンマーの国会議員、自分の命を狙われる中、「どこにいようが、国民に選ばれた私たちこそが国会議員です。」と最後まで責任を果たす覚悟をSNSで語っていました。いかに日本の一部の国会議員に気合が入ってないか、がわかります。少し話が変わりますが、私は昔柔道をしていました。その時、よく言われたのが、怪我をするのは真剣にけいこをしている時よりも気を抜いた時にするものだ。という事でした。仕事でも何でも同じように思います。それ こそ、私がニッセンに入ったころは、電通の”鬼の十訓”と言う心構えを書いたスローガンを参考に”ニッセン商品開発部鉄の五則”と言うものを毎朝唱和していました。その中に”頭は常に全回転、八方に気を配って一部の隙もあってはならぬ。”と言う言葉がありました。まさしく気合を入れて仕事に当たれ！という事でしょう。また、ここ数日テレビで取り上げられている、森元首相の女性蔑視ともとられる発言、これも気合が入ってない証拠だと思います。自分がどう思っているかは別にして、オリンピックの精神からすると、今の役職（組織委員会会長）であれば、気を配ってあらゆる差別の撤廃に全力を尽くさないといけない立場です。例えば、法を守る立場の裁判官が「法律が間違っている。」などと言うのは、仮に自分が思っていても、その立場の間は言ってはならないことでしょうし、普通の企業でも女性がいる職場のトップが、「女は仕事ができん。」と言ったら、その人の責任を果たすことができるでしょうか？ 正直言って、森さんのように思っている人はまだまだ多いと思います。”男女7歳にして席を同じゅうせず”と教えられた人も多くいますし。私にしてもアメリカの作家レイモンドチャンドラーの言葉を引用して「男は強くなくては生きていけない、しかし優しくなくては生きる資格がない。」などと言ってます、高倉健の映画でも女性は守らないといけない存在で大いに共感するところですが、もし、全ての差別をなくす立場の責任者になれば、そんな男がどうとか女がどうとか言ってはいけないのだろうと思います。責任のない立場で誰も聞く人がいないような人が何を言おうが、それがどうした？ で済みますが、自分に責任が少しでもあると思う人は、その職責の中で、しっかり気を配って全力を尽くさないと良い仕事はできません。みなさん、気合入っていますか？ どうか、特に上の立場（責任のある立場）で生きている人は、大変でしょうが、気合を入れて、自分の行動と言動に責任をもって頑張ってほしいものですね。もし、それができないなら責任のある立場にならないことです。
さあ、そんな責任のある立場の人達にこの言葉を送りたいと思います。
苦しい時もあるだろう。 云いたいこともあるだろう。 不満なこともあるだろう。 腹の立つこともあるだろう。 泣きたいこともあるだろう。 これらをじっとこらえてゆくのが、 男の修行である。（山本五十六）
おっと、もし、私がオリンピック組織委員会会長なら、これも問題になるかもしれませんね。すみません。まあ。責任のない立場の年金生活者ですから許してください。
では、次回は２０日ころに更新します。
2月は逃げる、本当に時間の速さには驚きますね。