臨機応変 No.123

先週、アメリカのオールスター戦を見ました。年に一度の催しで、アメリカ国民もめったに見れないものを見ているような特別感を感じながらの一日で、私たち日本人が見ていても見ごたえがありました。もちろん、それは大谷翔平と言う飛びぬけて特別な存在があるからですが、今回のテーマ「臨機応変」で感心したのは、大谷を始めとするスーパースターのことではなく、MLB機構の判断についてです。我々ファンは、大谷の二刀流を両方とも見たいというのが心情ですが、ピッチャーとして投げるとピッチャーを交代したら打者としてもベンチに下がらなくてはならず、大谷君の打撃が見られなくなるのです。ところが、今回90年以上やってきたルールをあっさりと変えて、ピッチャーとして出ながらDH(指名打者)としても同時に出場できるようにして、ピッチャーを降りても打者として打席に立てるようにしてしまったのです。大谷が出場すると決まってから、わずか数日でルールを変えてしまうなんて、すごくないですか? 日本だったら、そこまで迅速にルールを変えられたでしょうか?

こんな些細なことではありますが、改めて「アメリカってすごい!」と感じてしまいました。そもそもルールは何のためにあるのかと言うと、ある目的を達成するため、それをスムースに進めるための手段の一つにすぎません。安全に社会を生きていけるように法律が作られ、目的を果たすためにいろんなルールが作られます。会社の規則も学校の校則もスポーツのルールもみな同じようにある目的のための作られているのですが、緊急の時にはルールを変える(破る)ことは当たり前のようにあります。災害時に赤信号だからと車を止めて青になるのを待っている間に津波にさらわれる、また、近くの家の中で「助けて!」と言う声が聞こえても、不法侵入や器物損壊になるからと家の前でじっと待っている、そんな人はいないでしょう。そこまで極端でなくともコロナのワクチンを承認するスピードなどは、ルールを変えてとにかく早く承認すべきでしたし、ワクチンの接種優先順位も東京、大阪等の大都市から優先させるのは当然です。地方には申し訳ないですが、一日に一人とか二人しか出ていない県のしかも郡部で今まで誰も感染していない地域の若年層に何で都市部の50歳以上よりも早くワクチン接種が行われるのか? そんなルールは変えてしまえば良いだけです。 もし、それを進めようとすれば、「何事も平等にせねばいけない。」とか「国家権力が強引に地方を切り捨てて・・・」とかいう人が出てきて、地方の国会議員たちも自分の票があるから、一緒になって反対するでしょう。今、日本が火事になっていて東京や神奈川、埼玉、大阪で燃え盛っているのに「消火剤は全国に一律に配布します。燃えてないところでも念のため消火剤をまきましょう。」などと言ってるのと同じことです。全然、「臨機応変」ではないですね。国の政策だけでなく、企業の規則、学校の校則も時代が変わり環境が変われば、見直せばいいだけです。常に何の目的でこのルールがあるのか、と本質を見る目を養えば、ルールに縛られて目的を逸することはなくなるでしょう。「臨機応変」何事も柔軟に対応したいですね。

 

さて、オリンピックが無観客になり、せっかく当たっていた柔道73Kg級、大野将平の決勝とソフトボールの決勝が見られなくなって、ムッとしながら予約したホテルにキャンセルの電話をしたら、キャンセルしてもお金は戻らない予約だったのです。さんざん言っても対応した女性が冷たく「そのような予約ですので・・・、」とか他のホテルは返金してるところもあるみたいですよ、と言うと「よそはよそです。」とつれない言い方、頭に来て「そうかもしれんが、こっちは大損をしてるんやから言い方があるやろう。こんなホテル二度と利用せんからな。」と電話を切りました。ところが、その日の夕方になって落ち着いた紳士から電話があり、「〇〇ホテルです。」この野郎まだ何か用か。「先ほどは本部としての対応が決まっておらず失礼しました。オリンピックのキャンセルについては、全てのご予約で返金をさせていただきます。」とのこと。「そうですか。」と冷静に答えながら、「臨機応変でなかなか良い対応ですね。これからも利用させてもらいます。」と手のひらを返したように褒めておきました。結局、自分に都合が良いようにルールを変えてくれれば”臨機応変”になるのでしょうね。

では、

次回は30日前後です。

 

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