粋な計らい No.133

この間、ひいきの巨人軍の東京ドーム最終戦を見ていたら、最後にとても良いものを見せてもらいました。亀井選手の引退セレモニーの前に東京ドーム(後楽園時代も含め)で45年間ウグイス嬢を務めた山中美和子さんが今年で現役を引くという事で球場で全選手集まり原監督の暖かい言葉で見送っていました。今年のジャイアンツは後半になってふがいない試合が続き、少々腹を立てていたのですが、なかなか粋なことをするな、と戦績のことは忘れて少しいい気持になりました。こう言っては失礼ですが、たかが球団の職員で放送担当者の一人にすぎない人を最後に監督はじめスター選手が一同に介して、みんなで感謝し称えることなど思いもしませんでした。黙々と一生懸命に陰で支えている人を忘れずにちゃんと礼をもって応えることは本当に日本の良いところだと思います。上に立つものであるほど、力の強いものであるほど、下の者や普段目立たない人たちのことも気にかける。これぞまさしく、武士道で言う”仁”(人に対するやさしさ、情け)や”礼”(仁や義を形として表す。)と言うものだろうと思います。私は日本映画の中では「八甲田山」が最も素晴らしい作品だと思っていますが、その中でも最高の場面は、高倉健演じる徳島大尉が弘前第31連隊を率いて難関の雪山を越える時、地元の若い娘(秋吉久美子)を案内人として雇います。苦労の末、難関の峠を越えふもとの村に着いた時、案内人を最後尾にと言う部下の声を制し、先頭を歩かせます。そして、別れ際に全員を整列させ、「案内人殿に(頭)かしら右っ!」と号令をかけ、全員で敬礼します。今見ても涙が出る良いシーンです。明治時代の軍隊は権威もあるし、相当な力を持った人たちですから、名もない村の一娘に対してそこまでする必要はないでしょうが、あえて感謝とねぎらいを込めて、全員で礼を尽くして見送る。日本のそして武士道の素晴らしい姿を象徴しているシーンだと思います。普段は日の当たらない一ウグイス嬢の引退に、華やかな選手たちが全員で礼を尽くして見送る姿にこのシーンを重ねて、ジーンと来るものがありました。今まさに次の日本を託す人を選ぶ選挙中です。選挙の時は誰にでも愛想をばらまいて、腰も低く、中には土下座さえして、さらに自転車で回る姿をわざと見せたり、いかにも庶民の代表と言わんばかりの人が多くいます。その人たちが当選したら選挙中と同じようにみんなに愛想よく対応し、腰を低くして話を聞き、自転車で移動するでしょうか? 高級車に乗り、一般庶民と会う事もなく、次の選挙の時まで知らん顔で過ごす。そんなことで国民の声を代弁できるのか! 一人一人の手を取ってにこにこしながら笑顔を振りまき、土下座までして頭を下げるのは、自分の票が欲しい時ではなく、陰ながら一生懸命に日本を支えている名もない人たちに対して、ありがとうございます、と深々と頭を下げる。為政者のあるべき姿は、そちらの方ではないでしょうか? 例えば、コロナで苦労している現場の医療関係者(助成金で丸々太った病院経営者ではなく。)の一人一人に対して、礼を尽くして、「医療現場担当者殿に頭(かしら)右っ!」と号令をかけて、心から謝意を表す。そんな人がいてもおかしくないと思いますね。新渡戸稲造は、武士道の中で”仁”について、こう述べています。「もっとも勇気あるものは、最も心優しいものであり、愛あるものは勇敢である。」そして、”礼”については、「泣いている人と共に泣き、喜ぶ人とともに喜ぶ。」そんな人の情けが分かる政治家が多く出てきてほしいですね。

 

(あとがき)

youtubeで「八甲田山、案内人殿に対しかしら右」で探すと、該当のシーンが出てきます。命を懸けて越えた難関の峠を抜けた後からのシーンです。是非一度、見てください。”鬼のように強く、仏のように優しい”とは、このことだと感じる事でしょう。

今日は1日早く、更新しました。次回は11月10日前後です。

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