トップの責任 No.199

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ちょうど今、”ビッグモーター”が、「詐欺まがいの酷いやり方をして保険金をだまし取っている。」とのニュースが流れました。内容は、お客様の車にわざとやすりで傷つけたり、ゴルフボールで叩いて車体をへこませたりして、傷を大きくし、保険金額を水増ししていた等々。とても普通の神経ではできないことを全社的に長い期間やっていた、と言うものです。

「こんなひどい事するやつが悪い。」と他人事のように言うのは簡単ですが、いざ自分がその立場におかれると、はっきり言って多くの人が同じことをするかもしれません。現にビッグモーターだけでなく、ついこの間も近畿日本ツーリストがコロナ関連の自治体からの委託費を水増ししてだまし取っていた。とか自動車会社の試験内容の改ざん等々、企業をめぐる不正は数に限りがありません。こんなことが、なぜ起こるのか、マスコミのいろんな論調を見ていると、「ノルマがあることが問題」「社員の教育ができていない。」「上司に逆らえない体質」・・・・・といろいろ出てきます。確かにそうかもしれんが、一番の問題はトップの考えです。

トップの考えとは何かというと「自分たちの使命は何か?」を明確にし、従業員全員に伝え、それを実践させることです。ビッグモーターのHPを見ると、社是として「お客様の車に関するすべてのニーズに応える。」と書いていますが単に書いてるだけ。お客様のニーズが自分の車に余計な傷をつけて保険を水増しすることか!トップが本当に社是を追求することを徹底していたら、こんなことは誰もしませんし、もしする人がいれば、「社是と違うからやめとけ!」と言う人が多く出てきて、こんなにはならないはずです。つまり、ノルマがあることが問題ではないのです。社員の教育の問題でもない。企業をどのような方向に持って行くか、と言うトップの問題、トップの責任なのです。

ニッセン時代の私の経験でも、業績が少し落ちて何としても利益が欲しい、と言う時期にカタログの表示と違う商品をお客様に送ったことが分かりました。内容的には、例えば羽毛布団のダウン(細かい産毛)とフェザー(小さい羽根)の割合が10~30%くらい違うものが混在されていた、と言うような内容です。使うだけではほとんど分かりませんが、ダウンの割合が価格に影響するわけで、混率が違うという事は許されることではありません。全て交換をしたわけですが、億単位のコストがかかりました。正直に言って、利益が欲しい時でしたので「こちらが黙ってたら、そのままでもわからないんじゃ・・・中にはちゃんとしたものも届いているはずだから。」などとよこしまな考えが、一瞬浮かびましたが、当時「”ちょっといいな、をお届けする。”」と言うミッション(会社の理念)があったので、即座に回収、交換を実施しました。

もし、とりあえず儲ければいい、と言う会社であったなら、そのままにしていることでしょう。トップが儲けりゃいい、と言う会社では、正論を言う幹部はそこに居られなくなります。従業員も心の中では「違うな。」と思っていても従うしかありません。従うだけでなく、トップに気に入られようと”悪事”を率先して増幅させる人たちも出てきます。そして、そういう人たちが新たな幹部になって、企業がますます落ちていくのでしょう。「悪貨は良貨を駆逐する。」と言うグレシャムの法則と同じで、人間社会も”ちゃんとした、まともな”人たちがいたとしても、そういう人たちは、その会社に居られなくなり、結果的に悪貨(会社に従うしかない人)だけになってしまう。そのすべての始まりはトップにあります。企業のみでなく、国や自治体、そしていろんな団体やグループも、その属する集団がどこに行くのか、トップによって大きく変わります。そう考えるとトップの責任は重いですね。世の中のトップの皆さん、頑張りましょう!

 (あとがき)

調査委員会の資料に再発防止策がありましたが、・従業員教育・内部統制の整備・現場の声を拾い上げる等々いくつかありました。また、トップである社長は、一年間の報酬返上でこの件、一件落着!などと考えているようですが、甘いですね。今までは、詐欺まがいのことをして売り上げを上げてるので、従業員に給料を出せたのですが、まともなことをしていたら、給料も満足に出せないはずです。他社よりも安く真面目にサービスを提供して、それであがる売り上げで運営できる体質にする。まずは、そこを考えて、「世のため人のために真面目にビジネスを遂行する。」それを心底から追及するトップに変わらないと、同じトップに同じ幹部では、まじめにやって売上が下がれば、またどこかで違う不正を考えるかもしれません

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