敗戦の日 No.202

今年も8月15日がやってきました。終戦記念日と言う言い方が定着していますが、日本が負けた敗戦の日で、負けたこの日を境に、アメリカの政策のもと極端な事実歪曲、思想偏向、つまり「何もかも今までの日本が悪い。軍や政府や日本と言う国家そのものが悪い。」と言う変な国になってしまったように思います。昨日まで、「神国日本は正しい、もっと侵攻せよ。」とはやし立てていたマスコミや「鬼畜米英をせん滅せよ。」と子供に吹き込んでいた教師、「お国のために戦え。」と平気で若者を特攻等の自爆攻撃に送っていた軍幹部や為政者、ほとんどすべての大人が手のひらを返したように、今までと逆のことを言いだすのを見て、当時の若者(特に10代の多感な少年たち)は、大きなカルチャーショックを覚えたそうです。ニッセンの川島元会長もその一人で、敗戦の日まで少年航空兵になろうと福岡県八女の「特攻隊養成所」で訓練していたそうですが、終戦と同時に周りの大人が、今までと全く逆のことを言い出し、「全然違うやないか!」と無性に腹が立ったと言ってました。、そんな経験をしたので大人になっても「世間の常識とか、みんなが正しいという事が本当にそうなのか、全く信用できん。」とよく言われていました。そんな戦前と戦後を比較できない戦後生まれの世代は、マスコミ、教師、為政者たちの事実歪曲、偏向した思想が、いかに正しいものか、さんざん洗脳されたので、本当に全て日本が悪いと思っている人もいるようですが、私は違うと思います。2023年6月19日ブログ「真の侍、樋口季一郎」でも書きましたが、戦前の日本、日本軍部でも立派な人がたくさんいます。そのような人はちゃんと後世に言い伝えること。そして、戦争に関わったと言われる人たちのどこか問題でどうすればよかったのか?など、この戦争の初めから終わりまでをしっかり検証して、正しいものは残し、間違ったものは正すことが大事です。例えば、戦争が全部ダメで間違いと言うなら、日清、日露の戦争や明治維新の官軍と幕府の戦いなどもすべて悪という事になりますが、日露戦争に出てくる東郷平八郎や乃木希典などの軍人、また西郷隆盛や大久保利通など維新の英雄を悪く言う人はあまりいません。では、なぜ日清、日露の戦争と第二次世界大戦下の太平洋戦争などの評価がこうも違うかと言うと、簡単なことで、勝ったか負けたかの違いだろうと思います。もちろん戦争は悪で、やらない方がいいに決まっています。ただ、「身に振る火の粉は払わにゃならぬ。」で、やらねばならない戦争もあるかも知れません。従って、この戦争をなぜ始めたのか、途中でやめれなかったのか、なぜ負けたのか、等々しっかり検証して、これからの時代にも活かさないといけないと思います。また為政者だけでなく、民意を形成したマスコミの在り方はどうだったのか?例えば、アメリカとの戦いを回避できなかったのか、中国への侵攻をあれほどまでに深くせねばならなかったのか、いろいろ見ていくと、そのどちらもできたが、時のトップがしなかった、そして、それをさせなかった周りの参謀たち、もっと大きな要因は大衆の声が戦争を後押ししたこと。等々ポイントが見えてくるように思います。先日NHKの明鏡止水と言う番組で剣の極意の話をしていました。極意の技を使う時は、やり合う前に自分に勝つ、つまり、この戦いに勝てるだろかと相手を恐れたり、正しい事かと自分を疑ったり、このような迷いを一切断って真正面から切り込む。そのような”先々の先”(せんせんのせん:相手の動きや考えを読み、一歩も二歩も先に制する。)を取ることができれば、必ず勝てる。と言ってます。剣の戦いだけでなく、戦争においてもまず「自分に義があるか。」そして「勝てる戦いか。」この両方がしっかりと信じるに足る事実であれば、負けなかったはずです。太平洋戦争では、このような始め方をしたのだろうか?真珠湾攻撃はまさにそうじゃないかと思うかもしれませんが、真珠湾攻撃は、逆にアメリカに”後の先”(ごのせん:相手にわざと打たせてカウンターを待つ。)を取られた形です。アメリカは、そのずいぶん前から、どのようにして日本との戦争を始めようかと機を狙っていたようです。そこにまんまと嵌ったのが真珠湾攻撃、太平洋戦争です。剣の道から分析すると太平洋戦争は初手から負け戦のようです。いろいろ言いましたが、”終戦記念日=日本が全て悪かったから反省する日”だけでは、日本に本当の素晴らしい未来は来ないのではないでしょうか。毎年の報道の中で、このような検証をする番組が出てきてほしいものですね。

 

(あとがき)

 戦勝国が一方的に裁いた東京裁判は、敗戦国日本が全て悪い、と言う前提で進みました。その中で証人として発言した石原莞爾(いしわらかんじ)と言う元軍人は、東条英機とは犬猿の仲であったがために、裁判長から「この戦争で一番の悪人は誰と思うか?」と、聞かれました。裁判長は当然「それは東条英機だ。」との回答を得ようとした質問だったのですが、石原の回答は、「それを聞くのか!では、言ってやろう。一番の悪人はトルーマンだ!(当時のアメリカ大統領で原爆投下を命令した人物)」「国際法では非戦闘員に爆撃することは禁止されているはず。にもかかわらず原爆を落とし何十万と言う市民を殺した。トルーマンの行為は第一級の戦争犯罪だ!」と言い放ちました。その場にいた日本の記者は、涙を流して「よく言ってくれました。」と石原に言ったそうです。これがごく普通、当り前の判断でしょう。原爆慰霊碑の「あやまちは繰り返しませぬから。」は、やっぱりおかしいですね。

では、次回は31日くらいに更新予定です。

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