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最近、テレビなどを賑わしている話題に表題の「オンラインカジノ」があります。スポーツ選手や芸能人、テレビ局の社員等々、次から次へと「”違法”なギャンブルに手を染めた。」と摘発されています。確かに日本は、刑法で定められた”賭博禁止国”ですから、かけ事をすると捕まるのは理解できますが、いろいろと矛盾や疑問を感じるので、一言吠えてみようと思います。
まず、一点目。今から3年ほど前、コロナ全盛期に山口県で給付金振り込みを間違って一人のお騒がせ男に4630万円(463人分)が振り込まれ、返済を拒否されたことがありましたが、その際にそのお金を何に使ったかと聞かれ、お騒がせ男が「ほとんどを”オンラインカジノ”で使った。」と言ったことから、世の中に”オンラインカジノ”の存在が広く知られるようになりました。その時の日本におけるオンラインカジノの推定掛け金総額は、数百億円だろうと言われていましたが、今は300万人を超える利用者が年間で1.2兆円も使う巨大賭博場と化してしまいました。その金額は、すったもんだして何とか開場する大阪カジノの3個分です。(大阪万博跡地にできる予定のカジノは、年間掛け金が4200億円の想定)言いたいのは、3年前には山口のお騒がせ男がオンラインカジノで使ったと言っても、その違法性を警察もマスコミも取り上げなかったし、明確に違法だというメッセージをほとんど出すことなく3年が経っている。なぜ、もっと早くから違法であるというメッセージと共に通り締まりもし、被害を防ぐ努力をしなかったのか?(私のブログでは、その時「このままでは、あっという間にカジノを一つ立てたのと同じ5000億円くらいの金額になるのではないか?」と警鐘を鳴らしましたがその比ではないくらいに一挙に膨らんでいます。)
二点目、オンラインカジノは違法だと言うのであれば、オンラインカジノをした人を摘発するだけでなく、もっと積極的に業者を取り締まらないといけません。目の前に違法なサイトがあって、誰でもいつでも利用できるようになっていれば、そりゃあやる人も出てきます。カジノサイト、代行業者を徹底的に取り締まり、ネットで見れないようにする。カジノへの送金も銀行やクレジットカードなどからできなくする。本気で問題視するなら、そのように事業者や周辺業者の取り締まりと金の流れを絶つような仕組みに取り組むことが大事です。本気で取り組んでいるのか?まだまだぬるいです。
三つ目、日本はギャンブル禁止の素晴らしい国だと言いながら、”公営”と言うだけで法的には許されている賭博場が全国に約100か所、また約9000か所には、なぜか例外的に認められてるパチンコと言うカジノが存在します。そして、日本におけるギャンブル依存症の人の数は、推定で成人の3.6%の300万人以上と言われています。(WHOの報告書やOECD各国のデータを見ると割合は世界で突出して多い数値です。)例えば、イギリスのようにギャンブルは合法、ブックメーカーも山ほどあり、何でも賭けにする国でのギャンブル依存症は、人口の約0.3%の15万人くらい。アメリカでも依存症になる人は、1~2%までと言われています。何が違うかと言うと、海外ではギャンブルは合法、ただし依存症防止や闇集団に資金が流れないように徹底的に管理する、例えば、自己申告や家族の申告でカジノに出入りできないようにする、またオンラインカジノで急に賭け金が多くなったり、時間が長くなった場合は、しばらくできなくなる、等々。それに比べ、日本はギャンブルは違法と言いながら、ほとんど管理をしない。従って、ギャンブル禁止の日本が、何でも賭けるギャンブル合法の各国よりも依存症の人が圧倒的に多いのです。ギャンブル依存症になると、結果的に家族崩壊や犯罪に走る人も出てきます。この依存症は、何もギャンブルだけに当てはまるものではありません。ギャンブルとは言わないが、全く同じようにのめり込んで財産を失くし破滅になる人が多いのが、株や先物と言った元本の保証がない金融商品です。株なども現物株だけであれば、まだしも、信用取引(少ない証拠金で何倍、何十倍もの株の取り引きができる仕組み)は、はっきり言ってギャンブルと同じです。嵌れば、あっという間に財産を失くします。もっとひどいのが、先物取引です。石油や金、プラチナ、小豆やトウモロコシなどの商品の先物を売買する権利に投資するのですが、昔から素人が手を出して大やけどする話をよく聞きます。
日本は一見平和で真面目な国ですが、実態はギャンブル大国です。国はもっと国民がギャンブル(株、先物も含め)で身を持ち崩すことが無いように取り締まりと自己管理できる体制を強化し、我々市民は、誰もがいつでも手を出せる身近なところに大きな落とし穴があることを認識しないといけません。
それにしても、3.6%のギャンブル依存症と言うと約30人に一人です。あなたの身の回りにも少なからずいるはずです。決して他人ごとではないですね。
以上、三点、オンラインカジノ及びギャンブルについての私の意見です。
もう一言だけ言いますと、オンラインカジノをして罰を受けるのは当たり前とはいいながら、自分の責任範囲で人に迷惑をかけていなければ、他の犯罪とは違うので、そんなに集中的に批判しなくてもいいのかな、とも思いますね。また、イギリスのようにほとんどのギャンブルを解禁して、国が運営のコントロールもし、依存症対策も充分にやるのであれば、今のままの日本より健全になるのかもしれないなとも思います。
どちらにしろ、ギャンブルは確かにおもしろいものです。だからこそ、まずは自己責任で適切に限度を守ってやらねばなりませんね。
(あとがき)
何度となく言ったかもしれませんが、日本のパチンコと言うギャンブル場は、不思議ですね。三店方式と言って、パチンコ屋では出玉を景品に変え、それを第三者が買い取って現金にする。だから、「ギャンブルではない。」と言いながら、他のゲームなどで同様の仕組みを使えば、「それはギャンブルだ。」と罰せられる。パチンコだけが全くの治外法権的な例外として認められているのです。そして、このことを大々的に突っ込む政治家や弁護士、また違法だとキャンペーンを打つようなマスコミなど、ほとんど見ません。昔は、こういうことを言うと表に出てこれなくなる、と言われていましたが、私もこんなこと書いて、7月からブログが消えていたら、某国や特殊団体に拉致された可能性があるかもしれないので、次回のブログは特に気を付けて、更新されているかどうか確認するようにしてください。7月10日前後の更新予定です。